相続
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Q.相続した土地を活用する方法はあるの?

太陽光発電の投資という方法も

相続した土地や相続税対策に土地を購入して活用するというと、まず頭に浮かぶのがマンションや駐車場の経営ということが多いのではないでしょうか。しかし、前にも述べましたが、相続税対策として、たとえ土地を購入してマンションなどを建てても家賃収入を見込めなければ、相続税対策ができたとしても財産を減らすことになりかねません。マンションなど家賃収入を得るためには、利便性が高いところでないと、継続して収入を得ることは難しいということがあります。マンションも年数がたてば、修繕や維持コストもばかになりません。

そこで土地活用として注目されているのが、太陽光発電の投資です。「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」という法律が施行され、エネルギー自給率の向上と環境への配慮として国が電力の買い取りを電力会社に義務づけました。20年間一定の価格で太陽光発電の電気を電力会社に買ってもらえるようになったことで、20年間は安定的に収入が得られるということで注目されました。また、太陽光発電の普及にともない、以前に比べパネルの価格や設備の設置費用が下がったことで、電力買取価格は下がっていますが、利益率は高いままであることも人気の理由のようです。

相続税対策として、財産評価を下げる効果はありませんが、例えば会社をつくり、その会社で2000万円で太陽光発電所を建てたうえで、子どもや孫を役員にし役員報酬を出せば、生前から実質的に財産を移転することもできます。地方などで土地を有効活用するには、マンション経営より、リスクも少なく安定した収入が得られるのではないでしょうか。

こちらの専門家が回答してくれました
税理士・公認会計士 安藤信之
響税理士法人 安藤公認会計士共同事務所 所長