相続
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Q.税金のかからない贈与方法はあるのでしょうか?

A.教育資金と住宅資金の贈与があります

年間110万円までの暦年贈与意外で、税金のかからない贈与方法の代表的なものに「住宅取得等資金贈与」と「教育資金の一括贈与」があります。相続税対策として利用される特例です。

住宅資金の贈与は、子どもまたは孫が住宅を購入するための資金援助であれば、消費税が8%の物件の場合700万円又は1200万円(省エネ等住宅の場合)まで贈与しても税金がかからないという特例です。あくまでこの特例は住宅を新たに取得したり、増改築したりしたときの資金援助に限定されるので、住宅ローンの返済の資金援助は対象になりません。また贈与されたときは、相続税はかかりませんが、翌年の3月15日までに非課税枠を使う申告を忘れると、贈与税がかかることがあるので、忘れずに税務署へ確定申告をしましょう。

この特例には、購入時期や物件の条件などがあります。主な条件は以下になります。

「住宅取得等資金贈与」の主な条件

時期:2016年1月1日~2020年3月31日
贈与を受けた年の翌年の3月15日までに、購入、新築、増改築等を行った物件の住宅を所有または、住宅に居住している。翌年の年末までに入居していないと、当制度は適用されなくなるので注意。また必ず税務署に申告を。
所得:子どもの所得金額の合計が2000万円以下(贈与された年)
年齢:子どもまたは孫への贈与であり、年齢は20歳以上
住宅の床面積(登記簿面積):50㎡〜240㎡以下
中古住宅の条件:
①マンションは築25年以内、木造住宅などは築20年以内
②耐震基準をみたしている住宅、もしくは購入後に耐震改修工事を行い、贈与された年の翌年3月15日までに耐震基準を満たしている

手続きや条件に注意して

もうひとつの教育資金の贈与の祖父母・親からの「教育資金の一括贈与の非課税制度」です。これは30歳未満の孫または子どもに対して、1500万円まで贈与しても税金がかからないという特例です。ただし、この制度で利用できるのは、授業料や入学金、塾の費用、留学費用などに限られています。銀行、信託銀行、証券会社に専用口座をつくり、使ったときは領収書の提出が必要です。もし30歳までにそのお金を使い切らなかった場合は、残りのお金が贈与税の対象になります。孫が医学部進学、海外留学などまとまった教育資金が必要な場合や、贈与する祖父母がかなり資産家である、もしくはかなり高齢といった場合は、一括で渡すメリットがあります。けれども年間110万円までの非課税枠をつかう方法もありますし、一括贈与は資金を拘束されるのでよく検討しましょう。

前に生前贈与の3年以内は相続税の対象となるルールがあると述べましたが、教育資金の一括贈与や住宅資金贈与にも適用はされません。

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こちらの専門家が回答してくれました
税理士・公認会計士 安藤信之
響税理士法人 安藤公認会計士共同事務所 所長