相続
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Q.なぜ遺言書は必要なの?

A.遺言書があると相続はスムーズに進められます

遺言書と聞くと、財産家や兄弟姉妹の仲が悪いなど、特殊な事情のある家庭に必要なものだと考えている方が多いようです。「我が家は仲がいいから、いいですよ」「うちはお金持ちではないから、遺言書なんて必要ありません」などと思っている方も多いでしょう。

実は遺言書は、相続をスムーズに進めるための最強のツールで、どんな人でも用意しておくべきものだというのが、税理士など相続関係にくわしい専門家の考えです。

親が自分で築いた財産をどのように次の世代に引き継がせたいのか、遺言書でしっかりと書いておけば、子どもたちも遺産分割の話しあいがしやすくなります。もともとの財産の持ち主である人の意志だとわかることで、よほど理不尽な内容でないかぎり、相続人たちもたいていは納得できるものなのです。

意外ともめやすいのは、兄弟姉妹の分け方

相続人が親と子どもという場合は、遺産分割は意外とスムーズに行えます。そもそも両親が築いた財産ですから、残された親が引き継ぐことに不服をいう子どもはほとんどいません。むしろ「おかあさんが相続しておいたらいいよ」などと、通常は子どもが譲るケースが多いのです。

問題なのは、両親が死亡したあとの、子ども同士の相続のときです。小さいときはどんなに仲よく育った兄弟でも、成長して家庭の事情ができれば、立場も気持ちも小さい頃のままというわけにはいきません。

遺産分割で兄弟姉妹の話がまとまらないのは、それぞれに言い分があるためです。誰かが独り占めをしようとするわけではないのですが、「私が介護をほとんど1人でやったのに」とか「お兄さんは子どもの学費を出してもらっていたのに」など、互いに立場を主張しあうために収拾がつかなくなるからです。

そのようなときも、財産を残したほうが分け方を決めて残しておけば、遺志に沿った分け方ができるのです。

遺言書は分け方だけでなく、継がせたくない人を外すこともできる

遺言書で法的な効力があるのは、「相続に関すること」「財産の処分に関すること」「身分に関すること」です。誰に何をどれだけ、相続させたいということを残せるのはもちろん、相続させたくない人についても書くことができます。

ただし、法定相続人として資格がある人が最低限もらえる遺留分はあります。くわしくは次の項目の「相続人の最低限の取り分を認める遺留分」で説明します。

遺言書を残しておくといいケース

相続はこれまで円満だった家族でも、もめる可能性のある問題です。

以下は特に遺言書を残しておくといいケースです。
・先妻の子どもと後妻の子どもがいる
・内縁の妻にも財産を残したいと思っている
・認知した子どもがいる
・財産を与えたくない相続人がいる
・子どもは複数いるが自宅以外の財産はない
・世話になった人に財産を贈りたい
・子どもの貢献度に応じた相続をさせたい
・財産を寄付したい

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こちらの専門家が回答してくれました
税理士・羽田リラ
株式会社ウーマン・タックス 代表取締役