相続
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Q.相続ってどんなときに、どんな人が関わるものなの?

A.相続のトラブルに巻き込まれる人は増えています

相続と聞くと、「うちは財産なんてないから、相続の問題は関係ない」と多くの方がおっしゃいます。けれども、相続はお金持ちの人だけが関わる問題ではなく、普通のサラリーマン家庭の普通の人にも降りかかる問題です。むしろ「それほど財産がない家のほうが深刻なトラブルに発展しやすい」といわれているのです。

特に2015年に相続税制度の大きな改正があってからは、これまで相続税がかからなかった人でも、相続税を課せられるケースが増え、相続問題はより身近な問題になりました。この改正の影響で、相続税の課税対象となった被相続人の数は約103,000人と、前年より47,000人も増えたのです。ちなみに被相続人とは亡くなった方を指し、相続をする人は相続人と呼ばれています。

では相続税や遺産分割などの具体的な話に入る前に、相続とはどのようなものかを説明していきましょう。

そもそも相続とは?

相続とは、人の財産を次の世代に受け継がせることです。たとえば、「自分が死んだときには、財産を配偶者や子どもなどの親族に遺したい」、そういう思いを叶えることができるのです。

また相続という制度ができた背景には、私有財産を守るという意味もあります。相続制度がなければ、財産を所有している人が亡くなったときに、その財産を所有する人がいなくなってしまうため、受け継ぐ人を民法で定めているのです。

「相続するものには、どんなものがあるの?」の項目でくわしく解説しますが、相続で受け継がれるものには、家や土地、預貯金などのプラスの財産と借金などのマイナスの財産があります。財産を受け継ぐ「権利」を得ると同時に、借金を返済する「義務」や損害賠償などをする「義務」も受け継がれることになります。相続は「この部分だけを受け取ります」ということはできません。プラスの財産は引き継ぐけれど、借金は引き継がない、というわけにはいかないのです。

なぜ相続はトラブルになりやすい?

相続トラブルというと、遺産分割や相続税の問題を思い浮かべがちですが、相続の一番の問題はそれらではありません。より大きな問題は、財産の分け方などをめぐって、家族の感情がもつれあうことです。

相続では、亡くなった方の財産を決まった相続人で分けあいます。このときに遺言書などの準備がなければ、財産の分け方は民法で決められた相続人で話しあって決めることになるのです。けれども、この話しあいが困難を極めます。誰がいくらもらえばいいのか、という正解もありません。財産の分け方を決められずに、相続人同士が不仲になるというのもめずらしくはないのです。

いざ、相続となったときに、不幸なことにならないよう、ぜひ基礎的な知識はもっていて損はありません。また正しい知識を知った上であらかじめ準備をしておけば、円満な相続を迎えられたり、相続税を抑えたりできます。
ぜひ、親任せ、人任せにせず、今後起こりうる相続のための準備を始めてみましょう。

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こちらの専門家が回答してくれました
税理士・羽田リラ
株式会社ウーマン・タックス 代表取締役